気分障害・全般性不安症を疑ったら専門の病院にリファーすべし

こんにちは、さちです。公認心理師を取得し、時々心理カウンセリングの副業をしています。

 

カウンセリングでは、

医者のように病名を診断したり、投薬治療を行ったりしません。

だからクライエントさんを担当したら、

クライエントさんの中に、ひょっとしたら 精神疾患の患者さんがいるかもって、

気をつけることがだいじです。

 

カウンセリング中に気づいたら、必ず主治医や専門の病院にリファーするってことが

カウンセラーにとって必須です。

 

『ちゃんと自分の限界を知りつつ、あくまでクライエントさんのメリットにつながるカウンセリングをしたい!』

というわけで、精神医学領域の「リファーすべし」を記事にしていこうと思います。

初回は、気分障害、全般性不安症です

1.気分障害(感情障害)

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人は、嬉しいことがあれば気分がよくなる。

逆に、嫌なことがあれ 気分が落ち込む。 

 

気分障害は、自分自身で感情のコントロールができなくなって、普段通りの生活ができなくなってしまい、

感情の抑うつ、 あるいは躁状態への変化が、ある期間持続する状態です。

原因は、遺伝的素質と、環境要因が複合しているようです 。

 

うつ状態躁状態を反復する傾向が強く、背景に様々なストレス状況があり影響をうけているとされています。

発病年齢は主に思春期以降で、加齢とともに発症数が増えます。

 

 うつ状態

抑うつ的で、悲観感情がみられます。思考内容は、 自責的で、ときに他罰的

活動性が低下し、食欲低下・ 体重減少・性欲減退がみられます。

全般的には、朝方には状態が悪く、夕方には改善するなど、症状が 1日の時間帯で変化する場合もあります。

 

 

抑うつエピソード>

抑うつ気分、 興味・ 喜びの喪失、食欲の異常、 睡眠の異常、

焦燥または制止、 易疲労性や気力の減退、 無価値感や罪責感、

思考力や集中力 の減退決断困難、自殺念慮がある など。

躁状態

感情は爽快で、精神的興奮がみられます。思考内容は、楽天的。

活動性の亢進 (高ぶり)がみられ、多弁です。

睡眠時間が極端に短縮し、疲労を感じにくい状態がよくみられます。

”睡眠がうまくとれない” などの症状が あっても、ご本人は「短時間の睡眠 で十分」って解釈しているので、あまり 自覚的な訴え としてはでてきません。

 

<躁病エピソード>

爽快気分、観念奔逸(次から次へとアイデアが浮かんで、どんどん話がわき道にそれていって、全体としてのまとまりがなくなる)、誇大妄想、意欲と行動の異常がある など。

双極性障害と大うつ病性障害

双極性障害は、躁病エピソードとうつ病エピソードを反復します。

うつ病(大うつ病性障害)は、抑うつエピソードのみ。

 

★『気分障害』で カウンセラーが留意すべきこと★

✔ 気分障害は薬物治療が中心なので、無理にカウンセリングを行ってはならない

✔ 気分障害の症状がみられるときは、すぐに病院などの専門機関にリファーする

(クライエントの症状 を深刻化させる可能性があるから)

✔ 認知行動療法薬物療法の併用による支援が有効。

 

 

2   全般性不安症

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不安は、漠然とした、原因がはっきりしない対象への恐れで、誰しも感じる 身近な感情です。

現実的な危険とは 無関係に沸き起こる不安とか、

死の恐怖を感じるほどの、精神的負荷 が 大きい不安もあります。

全般性不安症は、不安が原因で引き起こされる症状をいいます。

<身体症状>

胸が苦しくなったり、 胸騒ぎや 動悸 が高まったり、呼吸困難、手足のしびれ、発汗、のぼせ、ふらつき などがみられることがあります。

不安状態がひどくなると、身体が小刻みにふるえてくる、更に不安が高まると、心臓の鼓動が激しくなります。

<不安症状>

何に対しても過度に心配、将来 への不安を抱くなど慢性的に不安状態、胃腸症状や ふるえ、緊張 だけでなく、 睡眠がうまくとれず体調不良を感じます。

いったん不安になると、おろおろ してしまい、仕事が手につかない、最悪の 状態に陥ることばかり考えてしまいます。

「このままでは死ぬかもしれない...」というレベルの恐怖感情に襲われてしまうと、日常生活に支障が出てしまうほどの 心理的負荷がかかってしまいます。

『全般性不安症』で  カウンセラーが留意すべきこと  ★

✔ カウンセリングに訪れたクライエントに 全般性不安症の可能性があるときは、

薬物療法が効果的なので専門機関にリファーします。

✔ 病院で全般性不安症の治療中の患者さん(抗不安薬が処方されている場合が多い)が、カウンセリングを受けたいと来談したときは、カウンセリングを受けても良いのかどうか主治医に相談します。

✔ 主治医に相談の結果、実施しない方が良いと判断された場合は、カウンセリングは中断しなくてはなりません。

 

リファー大事!

気分障害と全般性不安症の方が来談されたときの留意すべきことを書きました。

 

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💛それでは、また読みに来てくださるとうれしいです💛

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